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Webサイトリニューアル準備の進め方と成功のポイントを徹底解説
Webサイトのリニューアルは、単なるシステム刷新ではありません。事業戦略・営業戦略そのものを見直す大きなきっかけとなります。
既存のホームページが負の遺産となっているケースも少なくありません。
⚫︎ 古いデザイン
⚫︎ 管理されていないコンテンツ
⚫︎ 複雑化しすぎたシステム
そして何より誰のためのサイトかという視点が分かりづらい状態。これらを一掃し、次世代のデジタルマーケティング基盤を構築することが、私たちの使命です。
私たちアドミューズはこれまで、IT業界や製造業という専門性の高い分野において、数多くのBtoBサイト制作から、BtoBマーケティング施策の支援まで幅広く行ってきました。その経験から確信しているのは、成功するリニューアルには共通の方程式があるということです。
それは、徹底した現状把握と、ユーザーのモチベーションを高める情報設計、SEO/AIO施策の徹底です。私たちが支援した案件では、この手法を取り入れることで、SEO・リード獲得の成果を高めてきました。
本記事では、Webマーケティング担当者がスムーズにリニューアル計画を打ち立てられるよう、
⚫︎ 具体的な準備の手順
⚫︎ RFP作成や社内稟議の進め方
について徹底解説いたします。
目次
Webサイトリニューアル計画の策定
Webサイトリニューアルの準備に要する期間
大規模サイトのリニューアルにおいて、実制作に入る前の準備だけで2ヶ月から3ヶ月、場合によってはもう少し長い期間を要するのが一般的です。
⚫︎ 1ヶ月目は現状分析と社内ヒアリング
⚫︎ 2ヶ月目は要件定義とRFP(提案依頼書)の作成
⚫︎ 3ヶ月目は制作会社選定と予算の最終承認です。
この期間を短縮しすぎると、制作が始まってから仕様変更が相次ぎ、結果としてコストが数倍に膨れ上がるリスクが高まります。
弊社が提案にあたり共有を依頼する内容
私たちはプロジェクトを成功に導くために、以下の情報の共有を依頼しています。
⚫︎ Googleアナリティクスおよびサーチコンソールの閲覧権限
⚫︎ 過去のマーケティング施策の成功、失敗事例
⚫︎ 主要な競合他社とそれに対する貴社の強み
⚫︎ 既存システムで活用しているツール・データ構造
これらの情報をオープンに共有いただくことで、見積り精度だけでなく、システム提案の精度が高まります。
リニューアルの検討手順を解説
現状分析と課題の徹底的な洗い出し
リニューアルへ向けて担当者が行うべき最も生産的な活動は、コンテンツの断捨離と情報の優先順位付けです。
まずは、既存サイトの全ページをリスト化しましょう。PV数や成約への貢献度を基準に、残す、捨てる、作り直すの仕分けを進めます。これにより、制作会社へ依頼する際のページ数が確定しますから、見積もりの精度が格段に向上します。
リニューアルの第一歩は、現在自社サイトが抱えている問題を定量的かつ定性的に把握することです。Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを用い、
⚫︎ 流入経路
⚫︎ 直帰率
⚫︎ 滞在時間
⚫︎ コンバージョン率
を確認しましょう。
しかし、数値だけでは見えない問題も多いのが事実です。
例えば製造業であれば、
⚫︎ 製品カタログのダウンロードボタンが分かりにくい
⚫︎ 製品スペックの比較ができない
といったユーザー視点での不満をヒアリングすることも重要です。
競合分析
自社サイトを検討する際に重要なのは、競合他社の分析(競合調査)を徹底すること。
競合がどのようなキーワードで集客し、どのようなコンテンツでコンバージョンを得ているかをツールで解析します。そのうえで、自社が勝てる領域を特定して、競合他社に勝てる情報をサイト構造に盛り込んでいきましょう。
制作会社へ提示すべきRFPとは
多くのWeb担当者が陥る罠は、RFPに「かっこいいデザイン」や「使いやすいシステム」といった曖昧な表現を並べてしまうことです。
優れたRFPには、以下の要素が定量的かつ具体的に記載されている必要があります。
①.プロジェクトの背景と経営的課題
なぜ今、数百~数千万円の予算を投じてリニューアルを行うのか。競合他社にシェアを奪われているのか、既存顧客の離脱が問題なのか、経営層が抱いている危機感を共有します。
②.ターゲットペルソナの詳細
業種・部門はもちろん「製造現場で設計を担当し、最新の部品規格をスマホで検索する、時間のないエンジニア」といった具体的な行動様式まで指定するとより具体的なイメージを掴んでもらえます。
③.サイトマップ
既存サイトベースでも、自社で必要なページを整理して、サイト全体の構造を示すサイトマップを構築して制作会社に提示するとスムーズですが、このあたりは制作会社側からの提案に委ねてもよいかと思います。
④.CMSの要件
既存サイトで利用しているCMSと、その問題点を抽出して提示しましょう。希望のCMSがあればCMSを指定してもよいでしょう。ただし、サイトの規模・特性、社内の更新担当者のスキル・体制によって最適なCMSは異なります。このあたりは制作会社からの提案をもらうことがよいケースも多いです。
⑤.技術的要件(インフラ・セキュリティ)
クラウド環境(AWS, Azure等)の指定、WAFの導入、脆弱性診断の実施有無などを明記します。サーバーを変更する場合、DNSの設定変更(切り替え)に伴うダウンタイムの発生を最小限に抑える必要があります。
レンタルサーバーからクラウドサーバーへの変更時には、クラウドサーバーの仕様・構築期間・予算についても、制作会社へ提案依頼してもらうことが必要です。
⑥.IT・製造業領域の原稿作成
BtoBサイトでは、どのようなメッセージを伝えていくかが重要な要素となります。自社で原稿を用意できる場合はよいですが、より的確なメッセージを伝えたい、あるいは、第三者視点で強みを抽出してもらいたい、という場合には、原稿作成を依頼するとよいでしょう。
SEOコンテンツ作成とは違う領域のため、ITや製造業専門のライターがいるかどうかを確認しましょ。
⑦.SEO/AIO対策としての原稿作成
従来型のSEO記事では、効果が出づらくなっています。見込み顧客は常に何らかの「課題」の答えを求めています。
例えば、
● 製造業であれば「特定の加工における不具合解決法」
● IT業界であれば「導入時のコスト削減シミュレーション」
など、専門家としての知見を注ぎ込んだ、生成AIには書けない一次情報のコンテンツを強化していくことが必要です。これらも外部に委託する場合には、IT・製造業専門のライターが必要となります。
⑧.アクセシビリティ・ガイドライン
JIS X 8341-3:2016の適合レベル(レベルAA等)への準拠を求めるかどうか。これは2024年以降の民間企業における努力義務化に伴い、避けて通れない項目です。
⑨.予算とスケジュールの提示
予算を隠してコンペを行う企業もありますが、これは逆効果です。制作会社は予算の範囲内で「よりよい提案」を練るため、あらかじめ予算レンジ(例:600万円〜800万円)を提示します。
その中でどこまでコンテンツ制作やシステムカスタマイズが含まれるかを競わせるべきです。
また、納期についても「公開日」だけでなく、社内稟議や法務チェックに要する期間を逆算します。現実的なマイルストーンを提示することが、プロジェクトを成功させるための方法です。
これら詳細の要件を詰めてRFPに提示すべきですがなかなか時間がかかるものです。アドミューズでは、ヒヤリングしながら、こうした具体的な要件を詰めていくケースも多いです。
社内稟議を通すためのWebサイトリニューアル稟議書の作り方
中堅~大手企業のWeb担当者にとって、最大の壁は「制作」の前の「社内の合意形成」ともいえます。論理的かつ定量的な根拠で経営層を説得する方法を解説します。
経営層が「YES」と言わざるを得ない投資対効果(ROI)の提示
リニューアルの承認を得るためには、デザインの刷新という情緒的な訴求ではなく、ビジネス上の利益(ベネフィット)を数字で示す必要があります。
例えば、現状のサイトからの問い合わせ獲得コスト(CPA)が1万円である場合、リニューアル後のUX改善とSEO強化により、CPAを7,000円まで低減できるというシミュレーションを提示します。
さらに、営業担当者がサイトを「デジタル営業資料」として活用することで、初回商談までのリードタイムを何%削減できるか、といった営業効率の観点も含めるべきです。
競合比較(ベンチマーク)を用いた危機感の共有
経営層は、自社が業界内でどのような位置にいるかに非常に敏感です。
IT業界や製造業の競合他社が、例えば、SEOではなくAIO施策(回答意図最適化)によって、リード獲得しているような状況を、競合サイトの分析ツールを用いて可視化していきます。
「今動かなければ、3年後のシェアが大きく変動する可能性がある」というような定性的なリスクも併せて報告することが有効です。
Webサイトリニューアルに関するよくある質問(FAQ)
実務レベルでの疑問を解消し、プロジェクト推進における心理的・技術的なハードルを取り除いていくためのFAQです。
Q1:リニューアルの適切なタイミングを数値で判断する方法はありますか?
A: デザインの老朽化といった主観的な判断だけでなく、以下の3つの数値を基準にしてください。
コンバージョン率(CVR)の継続的な低下
市場環境の変化や競合の台頭により、現在の訴求が響かなくなっているサインです。
モバイルユーザーの直帰率
PC版に最適化された古いサイトは、スマホユーザーの離脱を招き、検索順位(SEO)にも悪影響を及ぼします。
サイトの表示速度(LCP)
Googleの「PageSpeed Insights」でスコアが低い場合、技術的負債が溜まっており、インフラからの刷新が必要です。
Q2:既存サイトのドメインを変更してもSEOに影響はありませんか?
A: 原則として、ドメインの変更は避けるべきです。
長年蓄積された「ドメインパワー」は企業の資産です。
変更すると検索順位が一時的に大きく下落するリスクがあります。
社名変更などでやむを得ず変更する場合は、全ページに対して新旧URLを1対1で紐付ける「301リダイレクト」の設定を完璧に行います。
Google Search Consoleで「アドレス変更」の通知を行うなど、高度な技術的処置が必須となります。
Q3:制作会社のコンペ(選定)で、金額以外にどこを見るべきですか?
A: 以下の3点に集約されます。
業界への理解度
特に製造業やIT業界の場合、専門用語が通じない制作会社では、コンサルティングも表面的なものになりがちです。また、コンテンツの質も担保しづらくなります。
プロジェクトマネジメント能力
スケジュール管理の徹底度や、不測の事態(システムトラブル等)への対応力が、プロジェクトの失敗を防ぎます。
運用フェーズの具体策
「作って終わり」ではなく、公開後のデータ分析(GA4)や改善提案の体制があるかを確認してください。
Q4:リニューアル準備において、社内調整を円滑に進めるコツは?
A: 「事前の根回し」と「共通言語化」です。
リニューアルの目的を各部署(営業、人事、情報システム)の利益に紐付けて説明してください。
例えば、
⚫︎ 営業部には「リード獲得の自動化」
⚫︎ 人事部には「採用ミスマッチの防止」
といった、相手にとってのメリットを明確に提示することで、協力体制を築きやすくなります。
まとめ:2026年、Webサイトを最強の営業ツールへと変えるために
リニューアルは「公開」がゴールではなく、企業の成長を加速させる「営業ツール」としての再始動です。
2025年以降、検索エンジンの進化や生成AIの普及により、Webサイトに求められる役割は大きく変化・高度化しています。
単なる情報の置き場所ではなく、ユーザーの問いに的確に答え(AIO)、信頼を醸成し、ビジネスの成果(コンバージョン)へ直結させるための「戦略的プラットフォーム」であることが不可欠です。
特に製造業やIT業界において、自社の強みを言語化し、デジタル上で正しく表現することは、将来の市場シェアを左右する重要な経営判断となります。
Webマーケティング初心者である担当者様が、膨大なタスクと社内調整のプレッシャーに直面していることは重々承知しております。しかし、本記事で示した準備を進めていけば、必ずや成功へとたどり着けるはずです。
私たちは、素晴らしい技術やサービスが、Web上で正しく評価され、新たな顧客との出会いを生むための伴走者でありたいと考えています。
